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リノベーションカフェで感じた心地良さの正体

みなさま、こんにちは。

私は最近、社会問題を題材にした映画を観ることが多いのですが、実はここのところハズしてばかりです。(苦笑)
先週も移民問題を扱うとあるフランス映画を観たのですが、何ともモヤモヤの残る後味でした。(同じ移民問題を扱ったフランス映画でも昨年公開された『ウィ、シェフ!』は良かったです。おススメです!)

今回の映画は、新風館という商業施設の中にある映画館で観ました。
新風館は2016年に一度閉館したものの、2020年に隈研吾氏のデザインによってリニューアルオープンしています。隈研吾氏の洗練されたデザインの美しさが京都の街に溶け込んで居心地の良い空間を作り出していました。
映画館も小さいながらもしっかりと骨太な作品を上映する映画館で、今回はハズしてしまいましたが、また次も行きたくなるそんな素敵な映画館でした。

さて、その映画鑑賞の前に腹ごしらえと、カフェに寄りました。
京都はカフェ文化が根付いているので、チェーン店だったり、老舗だったり、いたるところにカフェがあります。
そんな京都の3大カフェと言えば、イノダコーヒ、小川珈琲、前田珈琲です。(イノダコーヒは、「コーヒー」じゃないんですよ!)どのカフェ(というより喫茶店といった方がしっくりくるかも)も大好きなのですが、この日は前田珈琲さんに行ってみました。
新風館からも近い明倫店です。
こちらは1993年に閉校した明倫小学校をリノベーションした京都芸術センターの施設内にあるんです。

前田珈琲明倫店さんは、可愛らしい小学校の教室の雰囲気を残しつつ、店内にはアート作品「tower(KITCHEN)」が厨房としての役割も果たしていて、歴史と文化を感じながら、とても心地よい時間を過ごすことができました。

 

ところで新風館にしても、前田珈琲明倫店にしても、この心地良さの正体って何なんだろうと思ったので、少し考えてみました。

 
思い出の蓄積が生み出すもの

歴史的な建物に足を踏み入れた瞬間、どこかホッとするような安心感を覚えることは、長い時間を経て存在し続けている建物が持つ、特有の魅力かもしれません。それは、多くの人々の思い出や経験が積み重なって、そうした「人の温もり」が建物全体に染み込んでいるからなのでしょう。思い出の蓄積が生み出す温もりが、私たちに安心感を与えてくれるのでしょうね。
 

素材のもつ温かみ

歴史的建物に使われている木材や石、漆喰などの素材は、現代の工業製品とは違う温かみがあります。例えば木材は、季節や天候によって膨張や収縮を繰り返して、まるで生きているかのように呼吸しています。そうした自然素材に触れることで、私たちは自然との一体感を感じて、心地よさを覚えるのだと思います。
 

懐かしさと新しさの融合

リノベーションされた歴史的建物は、昔ながらの雰囲気を残しつつ、現代の快適さも兼ね備えています。古い建物の持つ懐かしさと、新しいデザインや設備の快適さが融合することで、独特の居心地の良さが生まれるのでしょう。
 

人とのつながり

歴史的建物が再利用されることで、地域のコミュニティが再生されます。地元の人々が集まり、交流する場としての役割を果たすことで新たなつながりが生まれます。こうした人々とのつながりが、訪れた人々にも温かさや居心地の良さを感じさせるのでしょうね。今回訪れた施設のうち前田珈琲さんが入っていたのは、元小学校が芸術センターとして生まれ変わったものでした。そこには、アーティストの発表の場だけでなく、図書館やカフェもあり、限られた人たちだけでなく、誰でも訪れることができます。幅広い世代・ジャンルの人たちの集まりが、人とのつながりを感じさせて、居心地の良さにつながっているのですね。

  夕暮れ時の空が、青空に迫る美しい景色にため息


歴史的建物がリノベーションされて、新しい魅力を持つ場所として生まれ変わることは、文化の継承だけでなく、居心地の良さを提供することでも意義深いものですね。

京都にはたくさんそういう場所があるので、また探してみたいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

今日も素敵な1日をお過ごしください。

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