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junaida展「IMAGINARIUM」~市立伊丹ミュージアム~

みなさま、こんにちは。

市立伊丹ミュージアム、通称I’M(アイム)で開催中のjunaida展「IMAGINARIUM」へ行ってきました。

私は、緻密に描かれた絵が大好きなのですが、junaida展では、そんな私の「好き」を満たしてくれる素敵な作品ばかりで、終始ワクワクがとまりませんでした。
一つ一つの作品ごとに、細部にまでこだわり抜かれた繊細な描写と、色彩豊かな世界が広がっていて、そこから無数に想像力の扉が開いていきます。まるで絵の中に入り込んで冒険しているような気持ちにさせてくれるんですよね。

junaidaさんの作品が織り成す幻想的な世界観を体験できたひとときでした。

junaida展について

junaida展公式サイトから引用させていただきます。
案内文にもあるように、鮮やかな色彩の中に広がる明るさと闇が、私たちの想像力を刺激し、それぞれのストーリーへと誘ってくれる、そんな世界観を味わえる展覧会です。

『Michi』『の』『怪物園』(すべて福音館書店)など、近年出版した絵本がいずれも話題の画家、 junaida(ジュナイダ、1978-)。ヨーロッパを思わせる謎めいた世界に、細密に描きこまれた人物や背景。鮮やかな色彩の中に、明るさと闇が共存する不思議な世界観が大きな注目を集めています。
このたび、たゆまぬ冒険をつづける junaida初の大規模個展「IMAGINARIUM」巡回展を市立伊丹ミュージアムで開催します。赤や金に彩られた異世界に、絵本原画や一枚絵として描かれた400点超の作品を展示いたします。本展のために描き下ろした作品や、空想世界の全貌をお楽しみください。

junaida展公式サイト

みどころ

400点を超える絵本原画やイラストが揃う機会はなかなかないと思います。いずれも原画の持つパワーを直接的に感じられる展示構成となっています。
また、この展覧会のために描き下ろした作品もあり、junaidaさんの世界観を楽しめるとても貴重な機会です。

心に残った作品

私は細密画が大好きなので、展示作品どれもこれもに見入ってしまったのですが、特に惹かれたものを挙げるとすれば『michi』のすべて、『の』のすべて、ハグのイラスト、カレンダーの装飾です。でも本当にどれも素晴らしかったです。1度の鑑賞ではとてもではないけれど鑑賞しきれません。何度でも何度でも、じっくりと観たくなる作品ばかりでした。絵の世界に引き込まれることもさることながら、緻密な絵の中に自分が入り込んだような素晴らしい世界に連れて行ってもらえました。

   
美術展の図録はほぼ毎回購入するのですが、今回は見本を見た上で購入を見送りました。
原画の世界観があまりにも素晴らしすぎて、図録になったものとの落差を感じたからです。
原画は色彩がとても豊かで、二次元なのに三次元のような立体感さえありました。だから、そのときの感動をちゃんと覚えておきたくて、あえて図録を購入しなかったんです。
でも個人的に好きな絵が入っている絵本『の』と、junaidaさんの作品集、それからデザインに一目ぼれしたトランプを購入しました。
『の』は不思議な世界観と美しい挿絵に、子供から大人まで楽しめる絵本だと思います。
作品集には『michi』の絵が収録されていないので残念なのですが、今回の展覧会で見た『michi』の原画は、普通の印刷では表現できないほどの圧倒的な素晴らしさだったので、心の中にしっかり焼き付けておくことにします。

『michi』は1枚1枚の絵の中にたくさんのストーリーが隠れていて、絵の中の物語を追っていくと、童心に返ったようにワクワク感で満たされました。とにかく不思議で魅力的な街がたくさん登場するんです。絵本版は原画の一部分の切り取りになっているので、全てを見られるのはこちらの展覧会のみになります。切り取られていない、作品の全体像をぜひ見てほしいです。
 

おまけの寄り道

伊丹市と言えば、伊丹空港のイメージが強くて(正式には大阪国際空港ですが、伊丹空港と呼ばれることが多いです。そして伊丹市は大阪府ではなく、兵庫県にあるのです)、そもそも空港利用以外では訪れたことがありませんでした。今回、展覧会のために初めて街歩きをしてみたのですが、知らなかったことがたくさん!
そのひとつは、伊丹は清酒発祥の地だということです。
江戸時代、有岡城の城下町を中心に江戸積酒造の銘醸地として発展した伊丹の酒は、江戸でうまい酒の代名詞となりました。最盛期には72軒の造り酒屋が立ち並んでいたといいますが、江戸末期から明治にかけて伊丹の造り酒屋は激減します。有名な「剣菱」「男山」「松竹梅」などの銘柄も灘や北海道、伏見などの蔵元に移転・買収されていきました。今や酒造会社は2軒を残すのみとなっていますが、黒瓦と白壁の酒蔵や、いにしえの面影をそのまま残す町並を歩けば、かつての繁栄がしのばれます。

ミュージアムの後は、同じ敷地内にある旧岡田家酒蔵を見学

    

街の中に、妙見大菩薩がありました。

元は同じ伊丹市にある本泉寺境内に安置していたものを、より多くの方にご縁をもって頂けるようにこの地に移転されました。妙見大菩薩は北極星を神格化した神様で、開運成就の神様として信仰されているそうです。
街の中のオアシス的なほっこり癒される場所です。

駅前には、フランドルの鐘がありました。

これは、伊丹市と姉妹都市を結んでいるベルギーのハッセルト市から寄贈されたカリヨンなのだそう。
定期的に演奏も行われているそうなので、機会があればカリヨンの音色を聴いてみたいです。

それから、小さな和菓子屋・キツネイロさんを発見。変わりどら焼きで有名なお店のようです。


小ぶりのおはぎに惹かれておはぎ3種とねじねじかりんとうを購入しました。

おはぎは豊中にある「森のおはぎ」さん(キツネイロさんの修行先だそう)のおはぎです。
このおはぎが小さくて、素材の味がしっかりと感じられて、とってもおいしかったんです。この日購入したのはほうじ茶黒米もち、深煎きなこ雑穀もち、落花生雑穀もちの3種でした。ねじねじかりんとうは一つがとても大きくて、黒蜜のかたまり部分がシャリシャリ美味しくて、こちらもとても好みのかりんとうでした。
お家でアイスコーヒーと共にいただいたのですが、とてもよく合いました。

  

美術館を訪れたら、その周辺にも目を向けて街歩きを楽しんでみるのも良いですね。
楽しい発見、おいしい発見がありますよ!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。 

今日も素敵な一日をお過ごしください。

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