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Spring Day~春の日~

みなさま、おはようございます。

4月の初め、桜が満開のソウルを訪れました。
海外で桜を楽しむことは少し意外かもしれませんが、韓国は桜の名所が多く、桜を愛する文化が日本と同じく根付いています。

数年前、よく韓国出張(ソウルではない地方です)をしていた頃に、初めて韓国で桜を見ました。
そのときの桜がとてもきれいで、また韓国で桜を見たいと思いつつもそのことはすっかり忘れていたのですが、先日の渡韓がまさに桜の季節で、満開の桜がソウルの街を彩っている様子に、韓国で初めて桜を見たときのことを思い出しました。

桜並木を歩いていると、BTSの「Spring Day」が頭の中で流れます。
ソウルの桜の下で聞くのに、何だかすごく合っている曲なんですよね。
この曲を最初に聴いたときは、韓国語の歌詞の意味は分からないまま、ただメロディの美しさに惹かれたのですが、その後この曲が、セウォル号の沈没事故で命を失ってしまった同世代の人々への想いを綴ったものだと知りました。

会いたい
でももう叶わない現実
その事実は夏でも冬のような寒さで心を冷やす
時が過ぎれば また春の日は来るのかな
でも永遠はないから 桜の花はちゃんと咲くみたいだ
冬が終わるね

こんな感じの内容です。(ちょっと端折りすぎでしょうか)

大半が修学旅行中の高校生たちで、約300人もの方が犠牲となった韓国の旅客船「セウォル号」沈没事故から、この4月16日で10年となり、いまだに悲しみが癒えないご遺族の今の姿が、日本のニュースでも取り上げられていました。
事件当時はただ、ショッキングな悲しいニュースに心を痛めるだけだったけれど、こうしてあの事件に心を寄せたアーティストの曲があったことで、 改めてあの事件に関心を向け、考えるきっかけになりました。そして事件を知るほどに、 悲しみを背負うご遺族の心情とこの曲の歌詞とが重なり、胸が締め付けられました。

 

先日訪れたソウルは連日晴れの良いお天気でした。
美しい桜の花は爽やかなソウルの街を優しく色付けていて、心温まる気持ちになりました。
でも、その美しさが悲しみと結びつく瞬間もありました。

優しい春の日が、まだ悲しみの淵にいるご遺族の心に温かさを運んでくれることを願います。

 

さて、今回は少ししんみりしてしまいましたが、ソウルではたくさんのアートに触れる機会もありました。
また改めてご紹介させていただきますね。

 

本日もお読みいただきありがとうございました。

どうぞ良い一日をお過ごしください。

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