みなさま、こんにちは。
美術館はお好きですか?
今回は、最近、旅先で訪れた美術館についてお話しようと思います。
旅先では必ずと言っていいほど美術館を訪れます。
と言っても自由な時間が取れる一人旅のときに限るのですが、11月に訪れた長崎では、現地で落ち合う予定の母との待ち合わせ時間まで余裕があったので、一人ふらっと美術館を探して行ってみました。
訪れたのは長崎県美術館。
呼吸する美術館、として長崎の街や自然に溶け込んだ美しい建物で、運河を中央に挟んで東西に位置するモダンな佇まい。まるで大きな芸術作品を観ているかのような気分にさせてくれます。
そこでは、近代の長崎の芸術文化の発展を垣間見ることのできる「浪漫の光芒」という展示が開催されていて(2024年1月8日まで開催中)、長崎有数の資産家の一人であり、また長崎が生んだ稀有の文化人、永見徳太郎の軌跡とともに長崎の文化の発展を辿る内容でした。
この永見徳太郎の文化的な活動の範囲は広く、南蛮美術のコレクターだったり、自ら執筆に励む文筆家であったり、写真や絵画なども手がけたりと、その多彩な才能で長崎の芸術文化に深く関わっていたことを知ることができました。
特に「南蛮美術」のコレクターとしては日本屈指だそうで、展覧会では独特の美しさが魅力的な南蛮美術を多く観ることができました。
現在、永見のコレクションの多くは長崎を離れていますが、今回の企画展に合わせて幻とも言われる永見コレクションが長崎へ里帰りしているとのこと。
こうして旅の途中の私が偶然に巡り会えたことに、なんとも言えない感動を覚えました。
近代日本、とくに長崎における美術の発展の流れが、永見徳太郎を通してどのような歩みで進んでいったのか、とても興味深く見ることができました。
芥川龍之介や竹久夢二などの名だたる文化人・芸術家との交友録を見ても、永見の当時の影響力の大きさを感じました。
さて、次に出会う美術館はどんな魅力があるのでしょうか。
旅とともに、美術館との出会いも楽しみのひとつなのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本日も素敵な一日をお過ごしください。